１. アドミッションについて
　　（参考Data：昨年は、75カ国からアプリケーションを受け、800のインタビューを行った。）

Q： TOEFLやGMATによる足切りはありますか？
   TOEFLやGMATの点数に関わらず、エッセーなどアプリケーション書類全てに目を通しますが、TOEFL250点以上ないと厳しいと思います。GMATは他のクライテリアとのバランスになりますので、低ければ、エッセー、インタビューなど他の分野でカバーすることが必要になります。

Q： 日本人アプリカントと他国アプリカントの合格率の差はありますか？
　統計を取ったわけではないので分かりませんが、国籍による差は無いと思います。ただし、ヨーロッパ諸国、特にオランダなどに比べて、日本人出願者が少ないので、そういう意味では有利かもしれません。オランダ人の出願数が多いのですが、いくら優秀でもIESEをオランダ人で埋めるわけにはいかないので。

Q： 日本人同士での比較選抜はありますか？
　無いです。国籍でアプリカントを比較していません。
　＃実際に、今年は日本人2名いるが、韓国、中国、香港などはゼロである。（もちろん、受験者はいたが）国籍重視なら、これらの国の受験者を採用していてもおかしくないはず。

Q： 昨年の受験者何人くらいですか？また、日本人の出願者は例年何人ぐらいいるのでしょうか？
　昨年は約1300名でした。日本人出願者の正確な数は言えませんが、10〜20名といった所ではないでしょうか。ただし、今年の受験者数は、アメリカのテロの影響からか、昨年の3倍ベースの出願数ですので、今年に関しては、２ndラウンドの締め切りがまだなので、予想がつきません。

Q： アドミッションプロセスについて具体的に教えてください？
　

まず、上の図を見て下さい。
BのAdmissions Pre-Committeeで、日本人学生の場合、私とAssociate Directorがインタビューを行うかどうか決めます。そして、インタビュワーに全てのアプリケーション書類を送ります。インタビュー後に、インタビューのフィードバックが戻ってくるので、その情報を加えて、DのFinal Admission Committeeでオファーを出すかどうか決定します。この最終選考は、Admission2名、Professor1名、Career Service1名というメンバーで行います。

Q： アプリカントの併願校に関してはどのように考えてますか？また、どのような学校が多いですか？
　ヨーロッパのトップ校INSEAD、LBSが多いです。もちろん、同時にアメリカのビジネススクールを併願しているケースが多いです。併願校を質問する理由は、出願校に一貫性が見られるかということだけで、単純に、Prestigeだけを求めているような受験者はアピールに欠けます。また、他校に合格している受験者も、インタビューをかねて2月、3月におこなわれるOpen Dayに参加して、IESEについて知ってもらえれば、選んでもらえる自負があります。

Q： アプリケーションの中で何を重視しますか？
　�@エッセーの質、�A職務経験、�BGMATです。（TOEFLは最低条件とのこと）GMATが低くても、他でバランスする必要があります。また、エッセーに関しては、第一印象に響きますので、英語は完璧にしておいてください。

Q： 出願方法については好みはありますか？（紙、オンライン出願など）
　メディアによって、合否に差が出ることは全くありません。ただし、個人的には、オンラインで出願してもらった方が処理は楽です（笑）なぜなら、インタビュアーに、アプリケーション書類を送る時など、簡単に出来るからです。受験者にとってもオンライン出願の方が簡単なのではないでしょうか？
 ＃ちなみに、私は見栄えを気にして、紙にもこだわってペーパーペースで出願しました。ただ、こちらの人は、余り見栄えは気にしないような気がします。

2. インタビューについて

Q： 日本人アプリカントへのインタビューをどのように行いますか？
　ヨーロッパの学生は、オン・キャンパスでのインタビューが多いですが、日本人学生は、日本において、Alumniにインタビューを行ってもらってます。しかし、これによって、合否に差が出ることは一切ありません。なぜなら、Alumniに受験者のアプリケーション全てを送付し、インタビューのガイドライン、フォーマットを渡しており、クライテリアが明確であるからです。

Q： インタビューではどのような点を中心に質問しますか？また、何を重視しますか？
　国際経験（International exposure）、職務経験などのバックグランド、将来のキャリアプランについてです。また、インタビューは圧迫ではなく、リラックスしたインフォーマルな雰囲気を作り、受験者のベストを出してもらおうと思ってます。その中、受験者がIESEに来る必要があることをインタビュワーに説得できるかどうかがポイントだと思います。パーソナリティーも重要な要素で、「initiative」、「communication」、「attention to client」を中心に見ます。

3. キャリア・サービスについて

Q： 過去の日本人学生の、主な就職先（国）はどこでしょうか？又は、アジア人学生全般の就職状況は？
　これは国籍ではなく、人によりけりなのでアジア人という枠組みでは言えません。IESEの学生は、ヨーロッパで就職するケースが多いです。
　＃就職先などの統計データについては、就職状況のページを参照してください。

Q： アジア人学生の就職先のあっせんは、欧米人に比べて難しいと言う事はありますか？
　無いと思います。その人次第でしょう。企業は必要な人材は国籍に関わらず採用します。

4．Exchange programmeについて

Q： 交換留学をする場合、学費は留学先とIESEどちらに払うのでしょうか？
　IESEです。従って、交換留学に行くからといって、新たに学費を交換留学先には払うことはありません。

Q： 留学先の住居の紹介等学業面以外の生活面のサポートはありますか？
　IESEからはありません。受け入れる学校により状況が異なると思います。

5． その他

Q：今後のアジア展開・プロモーションの予定は？（アジア人比率4%と低いので）
　ヨーロッパの各地域でやっているように、Case study presentationをアジアでもやりたいと思っています。東京で出来たら良いですね。これは、IESE志願者を対象に、実際のケースを使った授業をIESEの教授と参加した学生が行うというものです。Alumniも出席し、パネルディスカッションもあるので、質問だけでなく、ネットワーキングの場にもなると思います。、

Q： バルセロナでは、カタルーニャ語が公用語として使われているのでしょうか？
　スペイン語とカタルーニャ語の2カ国です。スペイン語が出来れば問題ないでしょう。

Q： 最後に、日本人アプリカントへのメッセージはありますか？
　早期出願（1st, 2nd round）をお勧めします。Rolling制を取っているので、いくら優秀でも3rdラウンドだと、チャンスはかなり少なくなります。また、エッセーなどアプリケーションを念入りに仕上げてください。TOEFLに関しては、250はミニマムです。GMATに関しては、昨年の合格者平均点660点を”respect”してください。ただし、先ほども述べたように、バランスですので、GMATが低くても合格する可能性はあります。あなた(私)のようにね(笑)

　何か質問があれば遠慮なくしてください。

　全ての質問に丁寧に答えてくれて本当に感謝しています。私も知らなかった情報があるくらいなので、受験者の皆さんに少しでも参考になれば幸いです。

　Louiseは本当に良い人で親切で、私も受験中には大変お世話になりました。しつこいくらいに質問のメールを出したのですが、いつも迅速に丁寧に答えてくれました。しかも、その時に、女性とは知らずに、ずっと「Mr. Long」と呼んでました。なんて失礼なやつなんでしょう。すいませんでした。MBA Fairの時に、実際に喋ってからは、さらにコネクションが強まったと思います。面接などは一切無かったですけど、彼女が意思決定に絡んでいることを考えると、あの時の対面は何かかしらの影響を与えているのではないかと想像します。したがって、皆さんも彼女と良い関係を築かれることをお勧めします。

　私のインタビューは、例外的に、慶応のビジネススクールに交換留学に来ている2年生にやってもらったのですが、その模様は、別ページにて詳しく紹介させていただきます。

　また、このページは、受験を共にした、Tuckで勉強されているH師匠のページを参考にさせていただきました。ありがとうございます。いつも、私のお手本にさせていただいているページで、非常に良く出来たページなので、一度チェックしてみてください。人徳がページから滲み出ています。