TOEFLの勉強を開始したきっかけは、「2000年10月からテストがCBT化されるので、その前に受けた方が良いだろう」と先輩からアドバイスをもらい、TOEICで900点を超えたこともあり、2000年度MBAを受験するかどうかはともかく、TOEFLのスコアを先にとっておこうと考えました。（TOEFLのスコアは2年間有効）
　そして、日本人の得点源といわれるグラマーを鍛えるべく、評判の高いイフの吉井先生の授業を受けることにしたのでした。2月の1ヶ月間、リーディング・リスニングとあわせて受講したのですが、グラマー以外は、リーディングもリスニングも、定期的に勉強時間が取れるだけで、それ以上の効果は無く、自学でやっても変わらなかったと思います。結果、グラマーは飛躍的に伸びたのですが、アメリカ英語に不慣れなこともあり、最後のペーパーテストで610点止まりで終わったのでした。

　文法に関しては、吉井先生の授業と配布プリントだけを中心にやりました。これを徹底的にマスターすることで、50前半から60後半まであっという間に上がったのでした。イフのやり方は、ひたすら問題を解いていき、間違えた問題から学んでいくという手法です。したがって、数多くの問題を模試形式で解くことができ、その後の吉井先生の解説が素晴らしく、まさに目からうろこ状態でした。吉井先生の授業は当然人気があり、いつも人でいっぱいで熱気にあふれておりました。

　イフのリスニングの授業は、模試形式で回答し、それを講師が後からテープをながして、スクリプトを見るというものでしたので、授業そのものに付加価値はそれほど感じませんでした。それよりも、そこでもらえるテープをウォークマンなどでスクリプトを見ながら、何度も聞くことでTOEFLのリスニングに慣れていきました。TOEFLの場合、テープで何を言っているか分かっても、選択肢がトリッキーだったり、長文問題ではメモができないので、ほとんど記憶力テストになり、本当に苦労しました。結局、60前後に終始しました。

　イフのリーディングの授業も、リスニングと同じで模試形式で解いて、解答をあわせるというものでした。リーディングの場合、短時間で解くためには、問題を先読みして、その答えを探すというのが一番効率的でした。必ず、答えは問題文の中にありますし、問題順に書かれているので、探しやすかったです。（GMATの場合、ランダムなのでとても難しい）　また、問題文の出題傾向も自然科学に集中しているので、自然科学を中心に分野ごとに単語が分類されている「TOEFLテストボキャブラリー大特訓」をやると良いかと思います。これは素晴らしい単語集で、収録されている単語も800と厳選されており、かつCDもついているので、電車の中でいつも聞いておりました。単語の意味を問う問題では、何度もこれに助けられました。

　これは書き方のフォーマットをGMATのAWAをプリンストンで習ってから、それをそのまま用いたら、5.0まであがりました。あと、プリンストンのTWE1日コースも効果的でした。基本テンプレートを覚えて、それに沿っていくやり方が一番確実かと思います。ある程度、量を書くことは高得点をとるためには必要だと思います。プリンストンレビューのSean Kinsell氏による執筆のTOEFLテストライティング (SSコミュニケーションズ、1,500円)は、なかなかまとまっておりよかったです。

　TOEFLが思うように行かず、ヨーロッパの学校にはIELTSでも代用がきくことが分かり、British Councilでどのような試験か調べて受験することにしました。IELTSは、British Councilで受験でき、科目は、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4科目、2時間45分です。イギリス英語であり、自分になれている英語であり、TOEFLよりも実践的です。たとえば、リスニングなども選択肢で答えるのではなく、聞いた言葉を書き取らないといけません。
　ただ、一度受験すると3ヶ月間、再受験できないので注意が必要です。ただし、模試を受けることができるので、それで感覚をつかんでやるといいと思います。時間が無く、ほとんど勉強できなかったのにもかかわらず、7.5をとることが出来ました。スピーキングにいたっては、インタビュアーととても楽しい時間を過ごすことが出来て、おかげで8.0を取ることが出来ました。8月にこのスコアが出たので、これ以降のTOEFLに対するモチベーションはなくなったのでした。
　やった勉強といえば、British Councilで発行されている問題集をやったのと、模試を受けたことくらいです。模試を受けたことにより、試験の感覚をつかむことが出来て、とても効果的だったと思ってます。